海外調査団団長として

2018年9月7日

9月7日~16日まで、愛知県議会海外調査団としてブラジル・アルゼンチンに行ってまいりました。主な行程としては、ブラジル愛知県人会創立60周年記念式典・祝賀会並びに、在アルゼンチン愛知県人会総会・祝賀会への参加と、各2か国ににおいて海外移住事情、芸術振興施策及び国際的なイベントの開催誘致等を調査するために出かけました。愛知県人会の式典では、大村秀章知事と松川浩明愛知県議会議長と共に出席させて頂きました。調査内容につきましては、後日、報告書を作成し発表いたしますので、ここでは簡単に私の感じたことを日記形式で書かせていただきます。

 

9月8日:ジャパンハウス(サンパウロ)

 

 

 

 

 

ジャパンハウスでは日本の文化やスポーツを紹介するというコーナーが開設されており、丁度日本の柔道のデモンストレーションが行われていました。1階では日本の書物や芸術品が展示してあり、アニメ本と風呂敷が人気を集めているそうです。2階では、「香り・旨味」をテーマに展示スペースがあり、しょうゆ味やワサビ味のグミが試食でき、多くのブラジル人で賑わっていました。

 

9月9日:ブラジル愛知県人会

 

 

 

 

 

大村知事や松川議長と我々調査団9名が出席し、現地の県人会の方々と交流を深めました。高齢の方より昔は船で53日間かかってブラジルに到着したこと、これまでのご苦労話を伺い、30時間で悲鳴を上げていてはいけないと思いました。イベントでは和太鼓の演奏やダンスなどがあり、賑やかに交流会がすすみました。

 

9月10日:サンパウロ・ビエンナーレ

 

 

 

 

 

サンパウロ・ビエンナーレは大変歴史のある国際美術展で、財団の運営手法やアーティストの育成プログラム等について、お話を伺いました。運営資金は公的支援が6%、82%がスポンサーシップということで、愛知県のトリエンナーレとは違う点がありますが、入場者数を増やすための取り組みなど参考になる点を伺ってきました。右側の展示作品は、子どもたちがキノコを作って表現した作品です。

 

9月11日:在アルゼンチン愛知県人会

在アルゼンチン愛知県人会の総会に出席しました。ブラジルはポルトガル語ですが、アルゼンチンはスペイン語です。皆さん、本当にお話し好きでした。

 

 

 

9月12日:ジェトロ・ブエノスアイレス事務所

アルゼンチンの社会・経済情勢や、現地に進出している日本企業の状況・最新事情について調査をしました。今、アルゼンチンでは日本向けの牛肉の輸出に力を入れたいと考えているそうです。

 

 

 

9月13日:リオデジャネイロ市観光局

 

 

 

 

 

このリオデジャネイロ市観光局では、国際的なイベントやコンベンションの誘致に実績があり、MICEの誘致方法について伺いました。オリンピック時に開通予定をしていた地下鉄が各会場まで届かなかった経緯があり、未だに進んでいないとの事。交通インフラの整備がされていないと観光地と連携ができず、より大きな効果を得られないとの認識を改めて感じました。

 

9月13日:リオセントロ

 

 

 

 

 

国際的大規模イベントを運営するGL eventsが経営を担当している国際展示場を見学。この会社は愛知県の交際展示場も運営をします。とにかく敷地や建物の広さに驚くと同時に経費はどれくらい?と不安要素も。ホテルなども隣接されており、丁度子ども向けの子育て関連の展示会が開催されていました。駐車場は7,000台収容と聞いて、その桁違いの規模に驚きました。

 

9月14日:在リオデジャネイロ日本国総領事館

ブラジルの最新の社会情勢や経済事情について伺いました。もうすぐ大統領選挙が始まるそうです。現在の大統領は支持率が5%しかなく再選が困難。ところが支持率が一番高い次の候補者が、先日暴漢に襲われ重傷で選挙戦が戦えないだろうと予想され、それ以外の候補者が接戦だとか。国を引っ張っていくのにいかに政治力が重要であるかを実感しました。

 

9月16日にすべての調査を終えて、日本に帰国しました。遠い・治安が悪いなどマイナスの要素はありますが、日系人の方たちがブラジルやアルゼンチンの経済を支えていると思うと、もっと交流があっても良いのでは、と思いました。ブラジルの方々も日本に大きな関心を寄せています。改めて日本人の勤勉さや能力の高さ、そして日本の国の良さを実感しました。今回の調査内容を今後の県政に生かしていくことで、皆様のより良い生活につながっていくよう努力してまいります。ご一緒してくださった議員の先生方、事務局職員と添乗員、そして現地ガイドと通訳の皆様、調査にご協力いただいた全ての皆様に心より感謝申し上げます。